最終更新日 2020-08-14

最後の仕上げは面接で伝える内容の整理。
ここで転職面接で伝える内容のまとめ方を考えて行きます。
本ページは伝える内容を「論理的」に整理する手順が分かるよう工夫いたしましたので、ご一読いただけれ幸いです。
目次
中々難しい「論理的」に相手に伝えること
一番は論理的な整理をする「やり方」が分からない事
転職面接の本番に臨むにあたり、事前に企業に伝える内容を入念にまとめる事は重要です。
ただ一方キャリーが転職や仕事の相談を受ける中で、
というお声を聞く事があります。
社会人の方でもご自身で独学などをしていない場合、話す内容の整理方法を『 体系的に 』会得する機会が少ないのが現状です。
従ってこのページでは、自分が伝えたい内容を論理的に整理する方法や手順を紹介いたします。
面接で伝える内容を論理的に整理する
伝える内容の整理方法の全体像

先ずは全体像を整理しましょう。上記は「今の仕事で力を入れた事」を整理したイメージです。
整理にあたりステップは大きく4つあります。
ステップ1 背景の整理
ステップ2 結論の整理
ステップ3 理由の整理
ステップ4 事実の整理
そしてそれらのステップを先ずは視覚的にロジックツリーを整理する事をおススメします。
以降で詳しく見て行きましょう。
まずは伝える内容の背景を整理する

先ずは最初に伝えたい内容の背景や状況を整理していきます。手順は以下となります。
背景の整理の手順
① 状況
先ず自身が置かれた「状況・事実」を整理する
② 状況の変化
次に自身が置かれた状況に生じた「変化」を整理する
③ 問い
そしてその状況変化に対する「問い」を整理する
具体的には、先ず「担当するB2B市場の規模2000年より毎年数%縮小していた」など、相手に自分が置かれた状況を客観的かつ事実に基づき整理します。
その次に「市場縮小率を遥かに上回る昨年比10%以上の収益目標が毎年与えられた」など、自身が置かれた状況に対する変化を整理します。
その上で「市場縮小率と目標収益率のGapを埋める方法は何か?」など、状況の変化に対し答えるべき『 問い 』を整理します。
ここではご自身の状況を客観的に整理し、その上で相手に最も伝えるべき「問い」を導き出す事が『 最大の目的 』となります。
上記の流れが崩れると、以降のステップがバラバラになってしまうので特に入念に整理をしましょう。
次に一番伝えたい結論を整理する

次に上記の「問い」に対する「結論」を整理します。
具体的には「B2B2C領域の新規開拓により毎年X億円以上の収益を稼ぎ、目標を達成した」など、問いに対する結論を整理する事となります。
なおこの「結論」は、上位の「問い」と下位の「理由」の両方から見た場合でも『 矛盾がない 』事が大切です。
「本当に?」「他にないの?」という目線で論理性を確認するようにして下さい。
その上で理由を整理する

その上で自身が示した結論に至る「理由」を整理します。
具体的には、
〇「既存のB2B市場は優位獲得が当面見込めなかった事」
〇「新規のB2B2C市場は未参入ながら市場規模があった事」
〇「新規のB2B2C市場は顧客への価値提供・他社への競争優位と参入障壁の実現が見込めた事」
など、結論を支える根拠を整理する事です。
ここでは理由を挙げる際の『 ルール 』を意識し整理をしていって下さい。
理由挙げのルール例
① プロセス順
プロセスを追っていくと「結論」に至る
② 要素分解
利益を売上と費用に分けるなど「結論」を分解する
③ フレームワーク
PDCAや3Cなど多くの人が知る「枠組み」で結論を導く
なおルールを持つことはあくまで「手段」であり、網羅的かつ漏れやダブりがない「MECE」な論理を構築する事が「目的」となります。
そのため結論から理由を見る、理由から根拠を見るといったダブルチェックを行い、伝える内容の整合性を検証するようにして下さい。
最後に事実を整理する

そしてその理由に至った「事実」を整理します。
具体的には「新規のB2B2C市場は未参入ながら市場規模があった事」という根拠を導くため、
〇「調査の結果自社・競合他社とも「対象市場」として認識していない」
〇「世帯数×平均世帯人数×単価で数百億の市場規模が見込めた」
など、自身が行った行動や事実などを整理する事です。
人に何かを伝える上では『 意見と事実 』を明確に分ける事が混乱を避ける上で重要です。
そのため「理由(意見)」と「事実」を混合せず、明確に分けて整理をする事を意識してください。
伝える内容の整理にあたり
先ず「カンペ」より「ロジックツリー」を作ろう
面接で伝える内容を整理する際は、いきなり文章を書くよりもこれまでご紹介したようにロジックツリーで分解する方が効果的です。
これは論理的で伝わり易い構成を考える事は勿論、自己Checkや友人などからの第三者Checkにも応用が利くためです。
そのため面接準備上は「カンペ」よりも前に、先ずは「ロジックツリー」を作る事をおススめします。
たまに転職や就活相談でESや職務経歴書を見る事がありますが、完成した文章よりも、先ず自己PRや志望動機などのロジックツリーを貰うようにしてます。
— キャリー | 外コン◀︎金融 (@Caree_Shigoto_1) 2020年5月3日
その方が見る側も理解がし易く、論理構成や内容の助言がしやすいので。
何より自己チェックの観点でも、先ずはツリーで整理する事がオススメです!
論理的に整理するための「型」が重要
これまで紹介した内容は、経営コンサルタントや経営企画といった職業では誰でも知っている『考える技術・書く技術(Amazonページ)』という書籍の内容に主に基づいています。
論理的な話し方が出来るか否かは、伝える内容を論理的に整理するための『 型や手順 』の理解の有無が鍵となります。決して先天的な要素に左右はされません。
キャリー自身、これまで営業・コンサルタントと「伝える」事が重要な仕事をしてきました。
今でも抜群に上手い訳ではないですが、話す内容を論理的に整理する手順を学ぶ事で、200名程度の方にプレゼンする、英語でプレゼンするなど様々な場面を乗り越える事が出来ました。
今まで感覚的に話す内容を整理していた方は、是非この機会に体系的に学んでみましょう。