最終更新日 2020-08-14

ケース面接の対策方法が分からない、やり方に悩んている方向けに、先ずは流れや全体像を抑えた上で必要な対策をご紹介します。
② 新卒・転職で外資コンサルなどを受ける方
③ 効果的なケース面接対策を調べている方
目次
分かったようで分からないケース面接対策
人気の「東大生が書いた」シリーズだけでは不十分?
外資系やコンサルティングファームでは、ケース面接と呼ばれる選考が新卒・中途問わず用意されている事が大多数です。
これは周知の事実であるため対策本は今では数多くあり、中でも「東大生が書いた」シリーズはかなり有名です。
参考:Amazonのリンク
『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』
『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』
キャリー自身も転職で外資コンサルを受ける時に購入し、本書で学んだ因数分解の仕方などは実際のケース面接でも役に立ったと感じています。
一方これまでケース面接の相談を何十人も受けた経験上、選考結果の如何に関わらず、モヤモヤした感想をお持ちの方がかなり多い印象です。
キャリー自身を振り返ると、確かに本番のケース面接で「東大生」シリーズの知識で大多数がカバーできたかと言うと決してそうではなく、何となくモヤモヤした気持ちがあったのは事実です。
ではこの理由は何でしょうか?これは「東大生」シリーズの本が悪いという話では決しありません。むしろ、数式の定義から始まり因数分解をしていく流れを分かり易く示しており、相当役に立つ本であると思っています。
では、なぜモヤモヤ感を持つ人が多いのでしょうか?
流れを正しく理解し対策する必要がある
この理由は「東大生」シリーズながケース面接の全体像のうち「一部の領域」を専門的に取り扱っているため、と考えています。
例えばケース面接の全体を考えた際、
手順① 考えるフェーズ
手順② 面接官に伝えるフェーズ
と分かれる事は皆さんも想像がつくかと思います。
そして「考えるフェーズ」に焦点を当てた際、実は「更に細分化すべき」と思っています。
言い換えると「東大生」シリーズなどが「考えるフェーズ」の『 ごく一部を専門 』にしているにも関わらず、それがあたかも考えるフェーズの「全体」と見なされている事がモヤモヤ感や消化不良に繋がっているのでは?と考えています。
そのためケース面接の流れを正しく理解した上、其々に求められる事を理解した上で対策すべき、という事がキャリーの意見です。
ケーズ面接全体感理解と必要な対策
全体像と各フェーズで求められること

ケース面接について上記の図の通り「考えるフェーズ」と「伝えるフェーズ」が存在し、其々を分解すると下記になると考えています。
ステップ① 「問い」を設定する
ステップ② 「問い」を解く
ステップ③ プレゼンをする
ステップ④ 質問に答える
なお参考まで各ステップにつき「求められていること」「必要な対策の例」「代表的な書籍」も付記しています。
考えるフェーズは「問い」の設定が最重要である
例えば「東大生」シリーズではある程度「利益を上げろ」「購入者を増やせ」など、明確な問いをパターン化し「解き方」を示しています。
一方キャリーが遭遇した実例では、
と抽象的な問いから、膨大な情報を渡されるものまで多様でした。
つまりパターンで解ける問題は減り、
① 意思決定に繋がる切り口で事象を構造化する
② 前提・制約条件を確認する
③ その上で答えるべき「問い」を設定する
という「問い」の設定が必要な問題が増えてきています。
この「問い」の設定を学ぶのは徹底的な模擬面接に加え、例えば普段より買い物の際にマトリクスを作り購入する物を決めるなど、テクニックよりも「体得」を目指す事が一番です。
また意思決定に繋がる切り口や「問い」の設定を学ぶには、以下の書籍がおススメです。
参考:Amazonのリンク
『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』
『意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法 (戦略ブレーンBOOKS)』
人によっては難解に感じる事もあるかと思いますが、実際コンサルで働く方の必読書でもあり、コンサル以外の仕事にも活かせる良書です。
ケース面接では「問い」の設定と「問い」を解く事は両輪ですので、各々で求められる事を十分理解した上、必要な対策を其々行うようにしましょう。
伝えるフェーズは話し方の「型」を意識する
そして面接官に伝える段階では「型」を意識し説明しましょう。
① 自身が設定した問いとその理由
② 問いの答え
③ 答えに至った理由と考えた手順
結論ファーストと良く言いますが、敢えて最初に答えを伝えないのは面接官が脳裏に描く「答え」と初っ端からズレた場合のリスクや、事前の情報を共有する事なく結論に入った場合の混乱を回避するためです。
また実際のケース面接において、ノートやホワイトボードが用意されている場合は、視覚的に説明した方が相手に分かり易いため積極的に活用しましょう。
逆にオンラインの場合は冒頭で話をする構成を面接官に伝えた方が、面接官もメモが取り易いためおススメです。
対策としてはコンサル勤務経験がある方や転職の場合エージェントの方と協力し、質疑応答を含め対策を行う事が一番です。特に質疑応答は自身の考えを深める事にも繋がるため、積極的に突っ込んでもらいましょう。
・関連ページ
『コンサルに求められる知識や素養とは?』
『戦略・総合コンサルの特徴の全体理解』
『コンサル転職に強いエージェント』