【業界研究】戦略コンサル・総合コンサルの特徴

【業界研究】戦略コンサル・総合コンサルの特徴

最終更新日 2020-08-14

就活・転職対策などに使えるよう、外資コンサルで働く友人らと共同で有名な戦略・総合コンサルの特徴を横断的にまとめ&比較しました。

本ページにて想定する読者の方
① 企業研究をしている就活生の方
② コンサルへの転職に興味がある方
③ 各ファームの特徴や強みを知りたい方

謎に包まれたコンサルティングファーム

中々見えづらい各コンサルの特徴

最近は新卒・中途問わずコンサルティングファームの人気が高まっており、特に戦略系・総合系のファームが人気があります。

そのようなコンサルですが、いざ詳しく調べを進めていくと日本では非上場であるため公開情報が非常に少なく、日本での売上高さえ一般開示していないケースが多いです。

またコンサルは「黒子的」存在であり、加えて守秘義務もある事から案件の詳細などが表に出る事は少ないです。

そのためキャリー自身コンサルに興味ある方から、

 それぞれのファームのイメージはあるが、得意領域や手掛ける案件の特徴が外からは見えづらい… 

というお声を頂戴する事が多いです。

キャリー自身も転職の際は何となくの各ファームのイメージはありましたが、ファーム全体で見た特徴を理解するのに労力を要した記憶があります。

手っ取り早いのは「中の人」に聞く事

ただコンサル勤務歴がある程度ある方にとって、少なくとも「自身の専門領域」では各コンサルの強みなどを肌感覚で持っています。

そのため今回戦略系・総合系のファームに勤める、各々専門領域が異なる優秀な友人3人と協議をし、

  • 「会社軸」
  • 「案件軸」

から日本市場における戦略系・総合系ファームの得意領域を全体的にまとめる事にしました。なお作成にあたってはそれぞれのファームに対する「他己評価」をベースに作りました。

粒度としては大き目ではありますが、これにより各ファームの得意領域や手掛ける案件のイメージ感や全体感が、ある程度は掴みやすくなるかと思っています。

戦略・総合系ファームの其々の得意領域

戦略系・総合系の全体のイメージ

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上記は日本市場における各ファームの得意案件をまとめたイメージです。

縦軸は戦略系・総合系で特に就職・転職人気が高いファーム、横軸が戦略系・業務系・IT系の主要な案件を示しています。

評価に当たっては縦軸のファームの中で相対的に強いと思われる領域を「●」、平均的な領域を「〇」、相対的に弱いと思われる領域を「△」としています。

なお空白は案件を手掛けていない OR 手掛けていたとしても規模が小さいと思われる領域を示しています。

戦略系ファームの全体感

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マッキンゼー

いわゆる「MBB」(マッキンゼー・ボスコン・ベイン)の一角で、学歴や経歴のハードルが最も高いファームと言われています。

案件はピュアな戦略がメインで、グローバルで共通したベストプラクティスを志向する『 One Firm Policy 』を理念に掲げています。外国人パートナーも多いので特にグローバルの戦略系案件に強いです。

日本でも先ずはマッキンゼーに依頼する事業会社も多く、また全社改革の戦略や実行支援での実績も優れている事からこれまで著名な経営者を数多く輩出しています。

近年はデジタル領域につき「マッキンゼー・デジタル」を立ち上げたり、他ファームからデジタル人材をパートナーに迎えたり、また実行支援にも少しずつ手を伸ばしています。

ただ強化が限定的である事から、あくまで主戦場は「戦略案件」です。

ボストン・コンサルティング・グループ

「MBB」の一角でグローバルではマッキンゼーの方が売上は大きいですが、実は日本市場ではBCGの方がMcKよりも売上が大きいです。

またマッキンゼーに匹敵する人材輩出ファームとして有名です。

ピュアな戦略案件が得意ですが、戦コンとして日本支社の立ち上げが最も早かった事から、McKと比べ日本市場に『 ローカライズ 』した提案をしている印象です。

新領域については「DigitalBCG」「BCG Digital Ventures」といったデジタルテクノロジーによる課題解決や新事業立ち上げ・イグジットまで行う組織を立ち上げたり、改革の実行支援まで手を伸ばしています。

一方近年では事業会社の経営企画部に常駐し業務支援を行う「超高級型派遣」のスタイルも若干増えています。

加えて領域拡大に伴い総合系ファームの人材も少しずつ受け入れている事から、路線が少しマッキンゼーとは異なってきている印象です。

ベイン

「MBB」の一角ですが日本での社員数はMckやBCGよりも少ないため、意外にベイン出身者と出会う事は多くはありません。

兄弟会社の「ベイン・キャピタル」(資本関係は無し)もある事から『 M&A戦略やデューデリ 』に強みを持っています。

また「徹底的な結果主義」もベインの特徴の一つで、MBAにおけるケーススタディーにも取り上げられており、その証左として同社のサイトにあるようにコンサルには珍しく、報酬連動型の各種契約をクライアントと締結しています。

日本においては他分野への拡大も見られず、日本支社というよりグローバルオフィスの一つの位置づけであるため、主戦場はあくまで戦略系の案件です。

A.T.カーニー

戦略案件の中でも『 オペレーション戦略 』に特に強みを持っているファームで、実は源流はマッキンゼーと同じ会社です。とは言え企業戦略や事業戦略など幅広い案件を取り扱っております。

近年グローバルでブランドを「KEARNEY」へ統一しており、日本においては印象としてエネルギー関連の案件が強いです。

案件としてコスト削減など実行により近い部分が得意であるため、Up or Outという社風よりはマイルドであるようです。

ローランド・ベルガー

欧州系の戦略ファームで、特に『 自動車産業 』に強みを有しています。日本においてはそれに加え、アパレル領域、商社系案件やデューデリなどの案件で、他の戦略系コンサルと差別化を図っているよう見受けられます。

また従業員数は日本では100名程度と戦略系ファームの中では小規模です。

なお現場感や顧客志向を重視するコンサルではある一方、その裏返しで若干疲弊気味という噂を聞いた事がありますが、近年は改善を図っているとの事です。

総合系ファームの全体感

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デロイト トーマツ コンサルティング

略称はDTCで、総合系ファームの中では『 戦略系に近い案件 』を多く有している一方、RPAなど業務改革・改善系のプロジェクトにも強い印象です。

また聞くところによるとDTCの社長が競合はマッキンゼー(戦略系案件)とアクセンチュア(デジタルやNewテクノロジー系案件)であると明言をしているとの事で、その分野の注力を進めています。

また監査法人が母体であるため財務/会計領域は強く、サッカー元日本代表監督がオーナーを務めるFC今治とのパートナーシップなどの活動が特徴的です。

一方マッキンゼーとアクセンチュアといったその分野のトップ企業を競合に定めている影響であるのか、近年総合系ファームでは働き方改革が進む中において、一部ではハードワークが残っている印象です。

PwCコンサルティング

Big4の一角で業務系案件やIT系案件に注力しており、戦略案件は買収したブーズが元の「Strategy&」ブランドで展開をしています。

特に金融機関向けのプロジェクトは母体の影響もあるためか強い印象です。

近年はシステム開発部隊の強化を進めており、アクセンチュアなどの『 フルサービスライン 』を持つ相手に近づいています。

実際2019年頃から新卒向けに新職種である「ITソリューションコンサルタント職」の募集を始めており、IT戦略立案から運用面までの中長期的な強化を進めています。

なおそのためか、特にアクセンチュアから人が流れてきており、結果的にIT系案件が増えてきた事で差別化が若干難しくなっている印象があります。

社風としては総合ファームの中では社風としては「まったり」と評される事が多いです。

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング

グローバルではBig4の一角ですが、日本においてはDTCやPwCと若干開きがありましたが、近年の人材強化で社員数は1,500名以上の陣容となっています。

案件としてはRPAなどの『 業務改善系 』に注力をしており、それ以外にもサイバーセキュリティ、リスクマネジメント、保険数理サービスなど金融・リスク系のサービスを主力としています。

ただ総合系ファームとしては、各領域をまだまだ強化中の印象です。

KPMGコンサルティング

Big4の一角で、社員数は2020年1月時点では1,100名弱の陣容となっております。

日本においてはビジネストランスフォーメーション、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスの3分野に注力をしており、特に『 リスク&コンプライアンス 』の分野の案件が多い印象です。

ただEYと同様、各領域を強化している段階の印象です。

アクセンチュア

日本で1.2万人以上が在籍している、戦略案件から業務案件、BPOから開発・保守運用を手掛ける「BtoBソリューションの総合デパート」的なファームです。

近年は『 デジタルのアクセンチュア 』としての地位と知名度を確立しています。

特徴的な話として、2020年3月には日本を含むグローバルで従来の「デジタル」という組織を「ストラテジー&コンサルティング」に組み込み、デジタルを「当たり前」にコンサルや戦略立案に取り入れる体制を打ち出しております。

加えて「優れた顧客体験」を追求するべく「インタラクティブ」というサービスラインを作るなど、他のファームとは一線を画す「顧客の顧客」分野への注力を進めている印象です。

一方案件全体としては同社の屋台骨であるIT系が多くを占めており、また新卒で入った方の7~8割は最初はIT系のプロジェクトに配属させて経験を積ませるようです。

なお社員の内訳はざっくりコンサル部隊が4千人程度、残りがIT部隊との事です。

アビームコンサルティング

NECグループの一員で、サービスラインとして経営戦略なども有していますが、プレゼンスが強くはない事から、総合系よりIT系ファームと見なされる事も多いです。

特徴的なのは、SAP認定コンサルタントが2,400名(アクセンチュアの2倍以上)を誇るなど『 SAP系案件の強さ 』が目立つ点です。

近年はデジタルに加えて、少しずつ戦略系に近い案件など「川下から川上」に向けたを強化を図り、徐々に総合系ファームに近づいている印象です。

とはいえ案件として圧倒的にIT系(もっと言えばSAP系)のプロジェクトが多く、いわゆる「2025年問題」(SAPのERPの保守期限切れ)まではその傾向が続くかと思われます。

各コンサルの特徴を掴むにあたり

人と話す、書籍から学ぶ事をバランス良く行う

あるコンサル志望の方は各ファームの特徴や案件を知るため、コンサルで働く方からのヒアリングに加え、コンサルティングの基本やITコンサルの基本など書籍から学ぶ事を進めていました。

ヒトから得た「情報」を活かすためには前提となる自身の「知識」は不可欠ですし、逆に「知識」を実際に活かすにはヒトから得た生の「情報」が必須です。

言い換えるなら「知識」と「情報」は『 両輪 』の関係にあると言えます。

コンサル業界を更に知る上では、バランス良く「情報」と「知識」を得るようにして行きましょう。

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