【キャリア】あなたなら不安や困難から逃げるか?戦うか?

【キャリア】あなたなら不安や困難から逃げるか?戦うか?

最終更新日 2020-08-27

仕事をする上で、キャリアなどへの不安は付きもの。ここでは不安と戦うべきか逃げるべきかの究極の選択方法を考察していきます。

本ページにて想定する読者の方
① 将来のキャリアへ漠然とした不安がある方
② 毎日の仕事が辛く、気持ちが切迫している方
③ 不安と戦うか逃げるかを考えあぐねている方

戦うか逃げるかの究極の選択

二元論では語れない事は分かっているが...

良く世間では「石の上にも3年」に代表されるように、先ずは逃げずに自分の置かれた環境で努力をすべし、という意見が聞かれます。

一方で近年では、ブラックな環境に置かれたり、自分の本位でない環境に置かれた場合は「逃げても良い」という論調も増えています。

自身も幾度となくこの問題に直面してきました。

それら2つの「逃げずに戦うべし」と「逃げても良い」の二元論ですが、多くの方は「ケースバイケースだろ」とのご意見をお持ちかと思います。

これは当方も同意で、全てのケースで1つの選択肢をる事は出来ないと考えています。

ただしケースバイケースの裏には、何らかの『 判断軸 』が存在している必要があります。

この判断軸がないと「ケースバイケース」とは言えず、単なる「行き当たりばったり」な対応になる事は容易に想像が出来ます。

先ずは不安を分類してみる

皆様もご承知のように、困難に直面した時に人が感じる不安は様々です。

例えば不安の種類も夜も眠れない程切迫した不安もあれば、ふとした瞬間に思い出すマトワリつくような不安もあります。

そのため不安の切迫度により、対処が必要な時間軸が異なる事は想像できると思います。

加えて不安への対処方法も、市場などのマクロ環境や会社方針など外的要因に左右がされるもの、自分の努力次第でコントロール可能なものがあります。

従って不安の切迫度の「時間軸」に見合う形で、自身で解決が可能か否かを見極める必要があります。

つまりは『 切迫度 』と『 解決可能度 』から自身の不安を分類する事で、対処方法の方向が見えてくるとキャリーは考えています。

そして意思決定を継続的に繰り返す

一方で、不安を分類するだけでは解決に至りません。

例えば「自分では解決不能」と考えていたとしても、その後に協力者が現れるなど当初想定していた条件が変わる事は良くあります。

逆に「自分で解決が可能」と考えていた不安も、いざ具体的にアクションをすると当初は見えていなかった困難が見えてくる場合があります。

そのため当初時点では『 不確実 』な判断要素を明らかにしていき、段階的に判断を繰り返しながら最終方針を固める事が重要姿勢となります。

以降で更に詳しく見て行きましょう。

不安への対処方法の全体像

① 不安への対処をマトリクスで考える

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上記は不安や困難への対処に関し、2つの軸で整理をしたマトリクスです。

  • 不安の切迫度
  • 不安の解決可能度

そしてその結果、4タイプの行動が導出されます。

切迫した不安 (=短期間で対応が必要)
早期の改善行動
早期の離脱


漠然とした不安(=長期的に対応が必要)
計画的な改善行動
計画的な離脱


切迫した不安の背景には、既に顕在化している問題があるとも言え、その問題に対し早期の改善を図るか、或いは急いで撤退するかを判断します。

一方漠然とした不安は、将来的には不利益を被る可能性があるものの時間的猶予がある事から、長期的に改善を図るかあるいは最終的には離脱するかを判断します。

② 段階的に意思決定を行う

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一方で冒頭で述べたように、当初時点では意思決定に必要な情報が足りていない事が一般的です。

そのため当初時点では、切迫した不安と漠然とした不安の両方のケースでも、先ずは不安の原因に対し『 自分でコントロールが出来る 』というスタンスを取ります。

その上で自分の中の「判断軸」を持ち継続的に評価を行う事で、最終的に「やはり自分で何とか出来る」「どうしても自分では対応が出来ない」との方向を定めていきます。

以降ではキャリーの実体験も踏まえ、詳細をご紹介をいたします。

切迫した不安に対する対応

先ずは自分で解決する前提で考える

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切迫した不安に関し、まずは自分で解決する方法を考えます。

キャリーは外資コンサルに転職して早々、かなり厳しい上司&クライアントに挟まり相当追い込まれた事があります。

 貴方に払っているフィーの金額いくらか知っている?コンサルタントとしての価値はあるの? 

など相当厳しい事を言われ、食事も喉を通らない事、また風邪でもないのに身体の熱っぽさが抜けない事が何か月も続きました。

精神的には相当切迫をしていましたが、転職直後で退職をする事は何としても避けたいと思っていました。

一方で根本的な原因は自身のパフォーマンスにあった事は事実でした。その証左として案件で価値を出している他のメンバーはそんな事態には陥っていませんでした。

そのため仕事で指摘を受けた事はリスト化し、数か月間どんなに帰宅が遅くてもその日の「達成度」を毎日点検し続けました。

そして「実績」から判断を下す

日々自身の改善を続ける一方、もし努力に関わらず自分のアウトプットが向上しない場合は「コンサルは向いていない」として諦めようとも思っていました。

もっと言えば「いつまでにXXが出来るようになる」という『 基準 』を自分の中で設け、その達成状況により判断を下そうと考えていました。

ただそのような悲壮感の成果か、少しずつ自身のパフォーマンスに改善が見られました。

例えばグローバルの英語での会議の準備・運営・議事録作成もスムーズになり、データ分析で「示唆ある」情報を特定する事も徐々に出来るようになっていました。

そのように不安の「原因」とも言える、自身の足りていない点が徐々に改善する事で入社後半年を過ぎる頃にはクライアントや上司からの評価が高くなり、いつしか「切迫した不安」自体が無くなっていました。

脱出する事も重要な選択肢

良く世間では「成果が出るまでやり続ける事が大切」と言われる事があります。

キャリー自身もその通りと考えており、友人や先輩で成功をしている人達を見ても、数々の不安や困難にも諦めず戦い続けています。

ただ成功者にとって「成功した分野」がある一方、努力の結果「夢破れた分野」がある事も事実です。

そのためより正確に言うと、成功には「努力を続ける」という必要条件に加えて「最適な分野の選択」という十分条件の『 両方 』を満たす必要があります。

従ってトコトン努力をした結果「打つ手がない」事が見えたら、キャリーは迷わず脱出しても良いと考えています。

ましてや切迫した不安の原因には、職場環境など自分1人では変える事が難しいものもあり、自分1人で変えるために必要な努力とその成果が見合わない事も世の中には多くあります。

そのため最初から「成果が出るまでやる」という終着点を目指すのではなく、先ずは「見通しが立つまでやる」事を目指してはいかがでしょうか。

漠然とした不安に対する対応

先ずは長期的に解決する前提で考える

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漠然とした不安の場合は時間的猶予があるため、先ずは『 計画的な改善 』を前提に考え、最終的に改善を続けるか離脱をするかを決めていきます。

キャリーは前職の最後に所属していた部署は、優良な顧客基盤があるものの、社内の他チャネルの収益のCAGRが数%~10%がある中でマイナス成長が続く部署でした。

自身としては新卒で入った会社でもあり、自分なりの「リバイバルプラン」を実現してこそ恩返しができると考えチャレンジを続けました。

例えば営業としては年間予算の達成率はほぼ毎年クリアし、後半では百億円単位の契約を持つ自社内でのトップ層の企業グループの担当を持つに至りました。

加えて会社全体への貢献のため、他業界と連携をしたビジネスを立ち上げ、横展開を図るなどを行い数億円規模の事業に育てる事などをしてきました。

そして「冷静」に判断を下す

ただ自身が数年努力をしても、部門の成長率を反転させるまでには至りませんでした。

当時は相当悩みました。自身が「リバイバルプラン」として立てた目標は達成したものの、ここで部署を離れる事は「逃げた」も同然と思ったからです。

しかしながら努力を重ねたものの、当時の自分には部門を変える程の権限や影響力を確立出来なかった事も確かで、仮に部長や役員を目指すとしても『 最短距離 』で更に10年程の期間が必要でした。

加えて自身の将来のキャリアとして、経営の専門家を目指したい想いが強くなって行きました。

そして最終的にはその部署や会社自体に留まるのではなく、外資系コンサルへの転職を決断し準備を進めました。

当時は断腸の思いでしたし、コンサル入社後の苦難の時期は転職をした事に強い後悔を感じた事もありました。

ただ現在では、マネージャーへの昇格も果たし現時点では納得のいくキャリアを歩めています。

時間は「有限」であるという意識も必要

キャリーが外資コンサルへ転職して5年近く経った段階で、前職で在籍していた部署はついに廃止され他部門と統合されました。

勿論クビ切りはありませんでしたが、そのまま仮に在籍を続けていたら、最終的には自身の意思に反する部署に配属されていた可能性が多いにあったと思います。

自分で「出来ない事」を認めるのは、ある意味自分の負けを認める事に近いです。

一方で時間は無限ではありません。

例えば「自責思考」の文脈で「環境が嫌なら自分で変えろ」という意見がありますが、これは最重要のリソースである「自身の時間」を無視した論理であると考えています。

従って、本当に『 時間を投資 』すべき分野をご自身で判断する姿勢は非常に重要です。

あくまで精一杯努力をする事が前提ですが、その結果どうしても変えられない事があったら、

時間を追加投資し勝負を続ける
時間を新領域に投資し始める


のいずれを選択するか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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