最終更新日 2020-12-05

このページでは採用面接などを突破する上で重要となる、コンサルタントに必要な能力とは何かを整理していきます。
② コンサルに転職を考えている方
③ コンサルタントに必要な能力を知りたい方
目次
コンサルタントはどんな能力が求められる?
良く聞かれる「コンサルに必要な能力は?」という質問
いわゆる外資系のコンサルに興味のある大学生の方、また転職を考えている若手社員の方に聞かれる質問の1つが、
という質問です。
確かにどんな能力が求められるかは面接対策にも直結するため、気になる方は多くいらっしゃるかと思います。
キャリーがお伺いする範囲では「論理的思考」や「ストレス耐性」を挙げる方が多くいらっしゃる印象です。
勿論それらが必要な事は否定はしません。
ただ、もう一歩視点を進め『 そもそも何故その能力が必要か? 』を考えた事はありますでしょうか?
仕事内容の理解が必要な能力の把握に繋がる
個人的にはコンサルで働く事に興味がある新卒や中途の方とお話をする中で、コンサルの仕事内容の理解が十分でない方が多くいらっしゃる印象です。
しかしながら仕事内容の不十分な理解は、面接におけるPRポイントのズレに繋がると考えています。
① 仕事内容を理解していない
② 仕事内容を理解していないため、必要な能力が分からない
③ 必要な能力が分からないため、面接でPRすべき点が分からない
従ってコンサルに限らず他業界を志望する場合も同様ですが、興味のある仕事をご自身で調べて理解する事も重要です。
その上でOBOGから仕事内容に基づいた必要能力をヒアリングする方が、より自身の理解は深まるかと思います。
コンサルに必要な能力とは何か?
必要な能力の全体像

とは言え、ゼロからコンサルの仕事内容の理解やコンサルで求められる能力をご自身で把握していく事は難しいと考えています。
そのため入門編的な意味合いとして、キャリーが考えるコンサルタントに必要な能力を整理したものが上記の図です。
なおこれまで述べた通り、ご自身で仕事内容を理解しながらコンサルタントに必要な能力を考えていく事が『 理解の深化 』に不可欠と個人的には考えています。
加えて上記の図は定性的な観点でまとめており、ファームによって求められるレベル感(定量的な観点)が異なります。
それらの点を十分踏まえ、上記の図をご覧いただければ幸いです。
必要条件と十分条件の把握
コンサルに要求される能力を考える上では『 必要条件 』と『 十分条件 』の意識が大切です。
採用面接を「全国大会」に例えると「必要条件」は「全国大会」への出場権です。言い換えると「必要条件」を満たしていない場合「全国大会」の舞台すら立てません。
そのためコンサルの面接を受ける上では、まずご自身が「必要条件」となる能力を有しているかが第一関門となります。
そして「十分条件」は「全国大会」で勝ち上がるために必要な能力です。
採用面接では多くのライバルがいます。そのライバルに勝つための能力を自身が有しているか、言い換えると「十分条件」を満たしているかが最終関門となります。
コンサルに必要な能力(必要条件)

生命線の論理的思考力
コンサルは「決められた事をどうやるか」より、そもそも「何を」「何故やるか」という本質的な問いと答えをクライアントに示す事が求められる仕事です。
そのため課題を構造的に整理し課題を設定できる力、ひとまとめに言ってしまうと「論理的思考力」がコンサルで働く上での『 生命線 』とも言えます。
従ってケース面接は勿論、通常の面接のやり取りなどでも、自身の論理的思考力を相手に示していく必要があります。
プロジェクトワークに不可欠のチームビルディング力
コンサルは案件ごとにプロジェクトチームが組成され、案件が終わればまた新プロジェクトチームで仕事をする、というプロジェクト型組織です。
そのため自社側のメンバー、またクライアント側のメンバーと早期に関係性を構築し、積極的にチームに貢献をしていく能力や姿勢は『 不可欠 』です。
従って採用においてグループ面接を取り入れるコンサルも多くあり、また自身のエピソードを語る時においてもチームビルディング力を伝えていく事は不可欠と考えています。
最も大切な成果への執着心
コンサルティングファームはクライアントが自社社員に払う給与の数倍~数十倍高いフィーを受け取っています。当然ながらクライアントからの期待やプレッシャーは高く、それを跳ね返すくらいの意思がないと長くは持ちません。
また成果への執着心はクライアントへの価値提供は勿論、自身の成長の原動力であるため『 最も大切な 』能力であると考えます。
従って面接では成果への執着心は測られますし、それに十分応えるだけの自身の実績が必要となります。
コンサルに必要な能力(十分条件)

英語力は活躍する上で重要な能力
日本国は相対的な経済規模が徐々に低下していく事が予想されています。そのため日本のクライアントの重要アジェンダの1つは海外展開の強化であり、コンサルティングファームもこの支援に注力をしています。
またキャリー自身、これまでのコンサル経験上英語を全く使わなかった案件は『 ゼロ 』でした。
そのためご自身がそれなりに高い英語力(イメージはTOEIC900以上)があれば、選考上はそれなりに有利に働きます。
会計・ビジネス理解力があるとかなり有利
コンサルは従来より経営アジェンダに関わる事が多い事から、基本的なビジネスや会計用語の意味を理解する事が必須です。
また自身の感覚値ではありますが、近年は業界を問わずデジタル領域やアライアンス系の新規事業支援系の案件が増えてきております。
そのため簿記などの資格や自身の専攻などのPRは有用であり、学生であれば簿記2級以上とプラスアルファ以上、社会人であれば中小企業診断士、USCPA、証券アナリスト以上であれば、一定の『 差別化要素 』となります。
あるいは資格でなくても、起業経験やサービス開発経験があるとかなり有利に働きます。
計数・統計力は重要な素養
産業界を問わず、自治体や政府、もっと言えば国単位でデータは重要な資源として捉えられ始めています。そしてそれに呼応するように戦略、総合ファーム問わず当該分野への注力を進めています。
またそもそも統計は医療分野、金融分野、製造分野などにおいて『 広範かつ古くから 』に使われています。
そのため学生であれば自身の専攻でPRできますし、また統計検定2級以上を有していればそれなりの素養はPRができます。
社会人の場合は差別化を図りたい場合、自身これまでのキャリアは勿論、統計検定やUSCPAなどのそれなりの難関資格を有しているとプラスに働きます。
IT知識や経験は差別化要素になる
近年はアクセンチュアに続くように、総合コンサルに加え戦略コンサルもIT部隊を程度の差はあれど強化をしています。
またIT後進国と言われてしまっている日本ですが潜在需要はかなり大きく、実装に至るまでの『 知見や経験 』があるとコンサルタントとしてはかなり有利になります。
そのため学生の場合基本情報技術者などの資格はITへの関心・興味・知識を示す事ができるので、それなりに優位に働きます。また大それたものでなくてよいので、プログラミングなど『 動くもの 』を作った経験があると更にプラスに働きます。
社会人の場合は自身のキャリアに加え、アプリやサービス、サイト構築などの経験がそれなりにあると差別化に繋がると考えています。