【スキル向上】コンサルタントとしての専門知識が身に付く書籍

【スキル向上】コンサルタントとしての専門知識が身に付く書籍

最終更新日 2020-12-22

コンサルタントに必要な各専門分野の知識を身に着ける上、これまで読んだ書籍の中で特におススメの書籍をご紹介していきます。

コンサルタントに必要な専門知識

各分野の専門家と会話できる水準が目標

大手コンサルティングファームでは多種多様なプロジェクトがあるため、コンサルタントは案件へのアサインに備え、日頃から幅広い分野の専門知識を身に着けておく必要がある。

一方で専門分野は細分化されており、各領域の「深さ」も相当であるため、自分一人でマスターする事は不可能に近い。
そのため会計士、弁護士や各分野の専門家と協業しながら案件を進める事がある。

コンサルタントは方針策定やプロジェクトマネジメントの「専門家」である。そのためコンサルタントは案件進捗に必要な各分野の知識を十分有し、その上で必要な部分は専門家に頼る事が求められる。
言い換えると「何を専門家に聞くべきか把握ができる事」「専門家と会話ができる事」の2点が目指すべき水準である。

本ページでは諸先輩からの推薦や自身の経験から、教科書的に利用ができる各分野の専門書籍を紹介していく。

戦略策定・分析

戦略策定概論―企業戦略立案の理論と実際

かなり古い本であるが今でも色褪せない内容であるため、紹介をする。著者は元マッキンゼーで経営コンサルティング会社「XEED」の創業者として有名な波頭 亮氏である。

戦略論は数多くあるが戦略の策定方法に踏み込んだ書籍は少ない印象がある。また自分の知る範囲ではファームでも体系立てて戦略策定の方法を教える事は少なく、OJT的な教育に留まっている事が多いと思う。

本書はその意味でも戦略の立て方のプロセスなどを理解する事ができ、相当有用である。キャリーは同じファームのパートナーから本書を紹介をされ、転職直後は相当読み込んだ。
戦略策定の「専門家」であるコンサルタントの必読書の1つ。

ストーリーとしての競争戦略 

著者は一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻の教授の楠木 建氏である。本書は戦略理論と具体例を照らし合わせ「どのように戦略を解釈するのか」が分かり易く書いている。

戦略の策定の前には競合分析などが不可欠。そして分析を経て具体的な戦略策定を行っていく。自身はコンサル転職前に本書を手に取ったが、今でも読み返す事がある。
本書も戦略論を理解する上での必読書の1つ。

イノベーションのジレンマ

Clayton M. Christensen (著) 発売日:2001/7/3

言わずと知れた名著である。日本企業に目を向けるとかつて猛烈な勢いで成長したが、アジアを始めとした周辺国の競争に突入して以降、近年は「大きく」勝てずにいる。

一方でライバルの海外企業との競争に押され長年低迷していた企業が、徐々に復活に近づいているケースもあり、ある意味「一周し始めた」この段階で読むと示唆がある。

本書が書かれた時代より、むしろ今の時代の方が本書で書かれている事の重要性が高まっている。こちらも必読書である。

財務会計・管理会計・ファイナンス

財務三表一体理解法

こちらも会計を理解する上で定番の本。本書は会計の「専門家ではない」國貞 克則氏の経験から書かれた本で、会計に詳しくない人にも分かり易く書かれている。

そして本書から損益計算書、貸借対照表、CF計算書の3表がどう関連しているかを学ぶ事で、実は会計(もっと言えば複式簿記)の世界はシンプルで綺麗なロジックで成り立っている事に気づくと思う。
その上では本書は非常に有用な書籍である。

なおコンサルタントは最低限簿記2級(商業簿記と工業簿記)は取得すべきとは考えている。

ほんとうにわかる管理会計&戦略会計

コンサルタントは企業活動の「結果」である財務会計より、実は企業活動の「意思決定」に直結する管理会計の方が馴染みがある。本書は600ページ超とそれなりにボリュームはあるが、管理会計・原価計算などを理解する上で定番とも言える書籍である。

自身は経営管理系の案件に入った際、当時の上司から進められて本書を読んだ事がきっかけ。こちらもコンサルタントとしては読んでおくべき書籍である。

コーポレートファイナンス 戦略と実践

田中 慎一 (著), 保田 隆明 (著) 発売日:2019/4/4

ファイナンスの分野は本書が分かり易い。キャリー自身はファイナンス関連の資格を持っているが、基本的にそれらの知識は本書を読み進める事で理解ができると思う。

それなりに厚い本であるが内容が分かり易く、過度に細部に入り込んでいないため、ファイナンスの専門家ではないコンサルタントにとって十分な本と言える。

法務

会社法 第4版 (LEGAL QUEST)

伊藤 靖史 (著), 大杉 謙一 (著), 田中 亘 (著), 松井 秀征 (著) 発売日:2018/4/13

会社法は中小企業向けコンサルでは意識する場面が多いが、大企業向けコンサルの方が馴染みの薄い事も事実。

一方で会社法で定める取締役会などの機関や、株主総会での普通決議、特別決議の要件と決められる事を最低限理解をしておかないと、クライアントの経営層との会話で行き詰ってしまう可能性がある。

そのためコンサルタントにとって最低限の会社法の理解は必須。

プレップ労働法

案件によっては人事に関わる事もあるため、最低限の労働法を理解する事はコンサルタントにとっても必要。

内容として法律に詳しくない人に取っても読み易く、ページ量も多くはないため入門としておススメである。また会社員として働く上でも最低限の労働法は理解をしておきたい。

IT・システム

イラスト図解式 この一冊で全部わかるサーバーの基本

基本的なサーバー・クライアントの関係を理解をする上で本書は良書。イラストも多く理解がし易い。ITコンサルタントではない限り最低限の知識を得る事ができる。

特にIT関係はトピックが多岐に亘るため「言葉の意味」を理解しないと会話にもならないため、用語を押さえる事は欠かせない。

なお本書はシリーズモノであり、Webやネットワークについて述べた書籍があるため、興味がある場合は関連する書籍を読み進めても良いと思う。

システム発注から導入までを成功させる90の鉄則

一見タイトルがノウハウ本のように見えるが、本書はクライアント目線でシステム開発に関する流れ書いているため、外部のコンサルタントにとってはクライアントの発想の理解に繋がる。

また要件定義、設計、開発、テストといったシステム開発の典型的な流れも理解できるため、ITコンサルタントでない人にとっては基礎を押さえる事ができる良書と言える。

人事・組織

組織行動のマネジメント

スティーブン P.ロビンス (著) 発売日:2009/12/11

組織運営の理論を学ぶ上での良書。特に「組織をどう運営するか?」という観点で非常に良くまとまっている。

これは人事制度案件でなくても、例えば自チームの運営など組織上の課題がある時に見返すと経験上何等かの発見がある。

まず組織系で読んだ方が良い書籍の1つ。

マネジメント・テキスト 人事管理入門

今野 浩一郎 (著), 佐藤 博樹 (著) 発売日:2020/5/23

基礎的な人材管理の全体像を理解する上での良書。人事管理にける基本的な機能と仕組みは本書で十分理解が可能。
人事コンサルタントでない場合はこの本の内容レベルは理解をしたい。

また直近の改訂では同一労働同一賃金、ダイバーシティー、ジョブ型雇用などの最新トピックスも網羅しているため、人事関係のトレンドを理解する上でも本書は有用である。

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